当時20代後半だった私は家賃が勿体ないと思い、住み込みのリゾートバイトをしていました。
その時に働いていたホテルでの出来事なのですが、なかなか癖の強いお客様が多くいらっしゃいましたのでいくつかご紹介をしようかと思います!!
ホテルのクレーム集|いやいやお客様、そんなことを言われても困ります
お客様相手の職種だと1度は理不尽なクレームを受けることがありますよね。
ホテル業でも例外ではありません。
そして話を聞けば聞くほど「あの…お客様…??」となってくるので、あとから冷静になって思い出すといつも笑ってしまいます。
バイキングでお皿に盛る量が分からないお客様:お好きな量をどうぞ
とても物腰の柔らかい老人の女性から予約のお電話を頂きました。
以前もお泊り頂いたリピーターの方らしいのですが、ご相談があるということなのでお話をお伺いすると
「お食事をとり分けて席に準備をしてほしい」
とのことでした。
当ホテルではお食事はバイキングのみだったのですが、バイキングなので取り分けのサービスは行っていません。
とは言うものの、身体的に取り分けが難しいお客様にはお手伝いをさせて頂く場合もあります。
その時には時前にバイキングスタッフにも伝えないといけないので、電話口のお客様にどんなご事情があるのかをお聞きしてみました。
するとこんなお答えが……
「バイキングだと食べ過ぎて具合が悪くなってしまうの。だからそっちで1人分のお食事を調整して持ってきて下さらないかしら。」
…残念ながらその内容ではお手伝いは出来ません。
勿論ストレートにお答えすることは出来ないので、こちらからはやんわりとお断りをさせて頂きました。
「大変申し訳ございませんが、当ホテルでは取り分けのサービスは行っておりません。
もし量を沢山取ってしまった場合には残して頂いても問題はありませんので、お好きなものをお皿に取ってお召し上がりください。」
すると優しかったお客様はお怒りに。
「前回食べた時に食べ過ぎでお腹が痛くなって、夜にお薬買う羽目になったのよ!翌日の朝食も具合悪くて食べられなかったし、今回もそうなったらそちらのホテルで責任は取って下さるのかしら?!」
いやいや、そんなことを言われても……(-_-;)
どうやら目の前の食事は全て食べないと気が済まないお客様のようですね。
とはいえその理由でサービスをするようなことは出来ないので、その後もお断りをさせて頂きました。
最終的にはご納得頂いてご宿泊頂いたのですが、チェックインの時にもちょっとブツブツ仰っていましたね(;^ω^)
チェックアウトの際にはすんなりと帰って行かれましたので、ちゃんとご飯は食べられたようです。
なんとも我儘なお客様でした。
どうしても朝食が食べたいお客様:「あんたがおにぎり握ってこいや!」
こちらは男性4名、素泊まりのお客様。
翌朝はゴルフの為早朝5時にチェックアウトをするとのこと。
チェックインの際、陽気なお客様がこんな風に話しかけて来られました。
「今回素泊まりで予約してるんだけど、朝食付きに変更出来る?」
プラン変更自体は可能ですが、当ホテルの朝食スタート時間は朝7時。
翌朝のチェックアウト時間を聞いていたので、時間帯大丈夫かなと思って朝食時間を伝えました。
「朝食時間ちょっと早くするだけじゃん?それくらい融通利かせてよ~。」
朝5時にチェックアウトすると言ってるので、逆算するとそれより早い時間にオープンするということ。
普通に考えて絶対に無理です。
徒歩圏内にコンビニもあるので、そちらを案内してみるとどうやらコンビニは嫌なよう。
「じゃあルームサービスでおにぎり用意して手渡してくれたらいいよ。」
そういったサービスはないのでお断りしました。
そうするとお客様が
「じゃああんたがおにぎり握ってこいや!おねえちゃんおにぎりくらい作れるだろ!」
半ば呆れながら勿論お断り。
対応が面倒だなと思いながらお断りの言葉を何度か口にしていると、後ろにいた同じクループの1人が「無理って言ってるんだから諦めなよ…」とようやく口を挟んでくれました。
どうやらゴネているのはそのリーダーだけで、他の3人は早くお部屋に行きたい様子。
ここぞとばかりに他の方にルームキーを渡し、その場から去って頂きました。
どうやらこのお客様、電話予約の際にも揉めたそうです。
その時にも朝食時間を早めろとゴネていたそうですが、最終的には素泊まりを了承してくださったので予約を入れたそう。
チェックインの時に言い直せば無理が通ると思ったのでしょうか……
大分面倒なお客様でした(-_-;)
道順を調べないお客様:同僚とか部下に無視されてるの……?
次のお客様はすでに予約を頂いている団体の1人。
幹事さんではない様子。
電話を取ると、タメ口でいきなりお客様は仰いました。
「〇日に泊まるんだけど道順教えて」
電車からバスに乗り換えで来られる方が多いので、こういうお問い合わせは頻繁にあります。
電車で来るのかを質問すると、やはりこちらのお客様もそうらしいのでいつものように案内をしました。
「○○行の電車に乗って頂いて、○○駅で降車してください。その駅のすぐ前にバス停がありますので、〇〇行のバスに乗って頂き、最終駅が当ホテルの目の前です。バスは2~30分おきに出ております」
そうするとお客様は「は?」っと舌打ち交じりに言い、
「分かんねえだろそんな案内!俺は何時何分の電車に乗れば良いか、そこから教えろよ!!」
と怒鳴ってきました。
時間なんてお客様の自由ですし、お客様がどこから乗るかなんて正直知ったこっちゃありません。
なので、とりあえず最寄りの駅を聞いて、その駅から新幹線までの乗り継ぎ方法を伝えました。
そうするとやはり時間も伝えないとダメなようで、再度怒鳴ってきます。
団体さまなので待ち合わせ時間等があるのか聞くと、夕食までには間に合えばいい様子。
「到着時間はそっちで考えてさっさと教えろ!!」
とのことでしたので、夕方着頃で調べてお伝えをしました。
文章で書くと一瞬ですが、乗り換えアプリで調べながらお伝えしたのでそこそこ時間がかかりました。
「お前の所泊まってやるんだから、そこまで調べるのが当たり前だろ!」
「お前のホテルは客を何だと思ってるんだ!」
「どこのホテルでもそこまでするのが普通だ!」
等の罵声を浴びながら通話をしていましたが、調べながらだったのであまりちゃんと聞いていませんでした(笑)
こちらのお客様の団体、電話をかけてきたお客様以外は数名でまとまってお越しいただいたのですが、そのお客様だけは1人でチェックインしていました。
おそらく会社でも一緒に行ったり、質問出来る人が居ないような寂しい方なのでしょうね。
歩きたくないお客様:山の中のホテルに都会を求めてはいけません
お昼過ぎ、ロビーで1人座っているおばあちゃんに呼び止められました。
そのお客様は直行バスで帰るようで、そのバスが来るまでまだ4時間程時間があります。
どうやらお客様はお怒りの様でした。
話を聞いてみるとこんな内容。
- テレビで特集されていて、坂道が有名な観光名所だと知った
- 温泉もあるし、行ってみたいと思った
- 実際に来てみたら坂道ばかりで歩けない
- 観光バス(1周100円)には乗りたくない
- タクシーにも乗りたくない
- こんな田舎だとは思わなかった
以上のことをずっと私に愚痴り続けます。
そして最終的に
- こんなホテルに来なければよかった
- 全然楽しめなかったから全額返してほしい
とのこと。
勿論返金する理由なんて全くないので、とりあえず少しだけ話相手になってから業務に戻りました。
観光地に対する不満をホテルに言われても何も解消は出来ません。
そういう方はリゾート地に行ってはいけないですね。
温泉街は大体田舎です。
さいごに
結構クレームってお客様都合が多いですよね。
勿論こちら側がミスをして謝罪することも多いですが、「なんだかなぁ…」ってものが多かったような気がします。
接客業では必ずぶち当たるクレームですが、終わってみれば話のネタになるので怖がらずにやっていきましょう。
お酒の席では結構盛り上がるので、酒のツマミにはもってこいです!